なかなか踏み出せない新規顧客開拓。
外商営業の訪問計画をどう作れば良いのか?どうすれば成果が出せるのか?を、
今回は街の小さな書店バージョンで説明してみたいと思います。
こんにちは、じゅんぱ店長(@junpa33)です。
今回の記事は営業活動についてです。
もし資本力のある大型店の外商営業部門であれば、AI営業管理ツールなどを上手く利用しながら、
(嫌味ではなくて)効率よく営業活動ができているのではないかと思います。
ここで質問です。
「外商営業とは、どのような営業方法ですか?」と質問をされた場合、今この記事を読まれている読者の皆さんはどのように答えますか?
店長の課題についての記事はこちらになります。
コンテンツ
外商営業の手法はいろいろ
外商営業とはどういった種類の営業か?
答えは、社外の(見込み)訪問先の顧客に対してサービスを販売し、その代金を回収すること。
ただ、
「業種によってその営業品目と内容が異なるので、そこでの営業マンに求められるスキルも当然変わってきます。」
ということです。
これは、人類とはどのようなものか?と聞いているようなもので、
その答えは、みんな同じ人の形をした生物で、白人、黒人、黄色人種からなる生物です。
(月刊ムーによれば、黒人・白人・黄人・赤人・青人が存在していたらしいです。)
ただすべてが全く同じでというのではなく、それぞれの人種でDNAが微妙に異なっていますし、多少のメンタリティも違っています。
一概に外商営業と言っても、業種によって、何を販売するかで、また事業規模によって、営業マンに求める技能やスキルが変わってきます。
悩める君
例えば、商品の出荷と代金の回収実務を行う所は別部署で、
外商営業は、商品販売に集中するという組織編成になっている部署もあるでしょう。大きな企業の場合は特にそうだと思います。
ところが、
これは書店という業種に限ったことではないと思いますが、街の小規模なお店の外商営業の職務範囲はどうかと言えば、
- 既存の配達顧客への商品配送と御用聞き営業(いわゆるルート営業)
- 担当地区の売上拡大のためのスポット営業
- 担当地区の新規顧客発掘とルート顧客化のための営業
- 担当配達顧客の代金回収業務
など、いろいろな業務が上げられると思います。
業務の分業が殆ど無いため、何でも屋さん的に
開拓・受注・発送・回収すべての知識やスキルが要求されます。ある意味、大型店の営業より高度な能力が要求されていると言えるでしょう。
じゅんぱ店長
小さな書店の外商営業具体的戦略
人員増員なしで外商営業を拡充しようとしたときには、それまで行っていた店内業務が疎かになる事があるかもしれません。
また、外商営業のツールづくりや起票など事務作業量によっても、
営業をサポートするメンバーの大きな協力が必要になってくると思います。
新規に顧客を数軒でも獲得することが出来れば、社内・店内のモチベーションがさらに高まるでしょうし、
もちろん売上UPにも寄与することになるでしょう。
営業ねこ氏
ただし同時に、既存顧客をがっちり守れているということが大切です。
外商営業の新規顧客に注力するあまりに、
「既存顧客に対しても継続して満足していただける対応を行えているか。」という課題をお座なりにしてはいけません。
既存の配達顧客への対応
既存の顧客は、お店の売り上げのベースとなる部分ですので、最も重点的な営業対応が必要です。
それぞれの場面でのチェック項目はこのような感じでしょうか。
対面時・納品時にて
- 注文を受けている商品を間違いなくお届けしているか?
商品違い・数量違い・商品のキズ・適切な納品期間 - 納品時に納品伝票を付けているか?、表記に間違いはないか?
- お客様の言われる要望に合わない時は、遅延なく状況報告をしているか?
- 新しい商品(雑誌・書籍)の紹介を適宜行っているか?
訪問計画の作成
- 訪問先リストを準備する。当日の朝では時間的厳しいので、出来れば前日に行う。
- 訪問順番・訪問ルート設定する。移動時間の効率を考えてルートを考える。必ず紙化する。
- 着荷品の顧客別のピッキングリストを事前に作成し、配達ミスを防止する。
伝票作成・回収業務
- 伝票は、「手書き3枚複写」なんてことはやめる。
(手書きは一番のミス発生の元です。ここはOA化しましょう。このブログでも、この部分をテーマにした記事がたくさんありますので参考にしてください。) - 掛け売りの場合は、納品明細付きの請求書を作成する。(配達時の代金現金回収であれば不要です。)
- 集金日の取り決めは最初に同意しておく。(伝票締め日など)顧客の要望にも十分応えるようにする。
新規顧客開拓
新規の顧客開拓は、その行動を配達業務に絡めて行っていくことになります。
既存顧客への配達業務を行いながらの新規訪問になりますので、先に作成した訪問ルートに+(プラス)新規訪問という行動計画になります。
チェック項目としては次のような感じでしょうか。
見込み顧客を選定する
- 新規開拓地域を選定し、地域内の見込み顧客を抽出する。
選定方法は、いろいろな手法があると思います。一番ベーシックな知り合いからの紹介とか電話番号帳からのリスト化など・・・
今は、住宅地図やGoogleMap、WEB情報になるかと思いますが、少し長くなりますので、別記事で紹介いたします。 - 既存の配達顧客の訪問ルートとの整合性を調整する。
新規訪問ですので、開拓エリアは別に制約はありません。
ただし、営業の行動範囲でエリアを決める必要があるかと思います。
営業ツールを計画作成する
- 訪問ツールを準備する。名刺、訪問チラシ、契約時販促物など
この課題は二つ前の記事で紹介しております。
参考になる記事はこちらになります。
営業チラシでお客様の心を掴む。地域密着店が作る異彩のチラシ
面談結果を記録し対策する
- 見込み顧客の訪問記録を作り毎回振り返りが出来るようにする。
振り返り記録は営業に持ち歩けるようにしたいので、手帳サイズにしましょう。
今は携帯端末が普通にありますので、そちらに記録して行ってもいいかもしれません。
正式に取引スタートする
- 正式に取引が始まった新規顧客は、既存配達顧客の行動ルールに移動する。
既存の顧客として顧客登録し取引をスタートします。
営業成果の振り返り、活性化になりうるか
毎月の売り上げ実績が維持されていて新規顧客の開拓成功があれば、単純に考えても業績UPにつながっていると言えるでしょう。
新しい顧客が増えたということだけでも、当の営業マンの顧客獲得スキルが上がったと言えるでしょうし、
また、その営業マンをサポートしたメンバーの業務スキルも上がっていると思います。
お店の中、全員の仕事に対する取り組みのモチベーションから言っても、その前に比べて活性化していると思います。
後は継続して行くことが肝になります。
じゅんぱ店長
このまま青天井に業績が上昇して行けば万々歳なんですが、・・・
ここで冷や水をかけるような話になってしまいますが、ここでもまた一つのハードルがあります。
「配達件数が増えると、いずれかの件数で配達処理能力がパンクする」という問題です。
そしてこのハードルを越えてこそ、活性化・店の売上に寄与できたということになります。
その解決策から先に言うと、
配達顧客と配達商品の管理のコンピュータソフトをどのようにして準備するか、使えるようになれるか、ということです。
少し考えてみてください。
担当一人20~30軒の顧客数ですと、顧客ノートに継続商品(雑誌・書籍)を一覧にして、毎日配達することは可能です。
担当一人が毎月、顧客1軒につき1~20品目を60軒(100軒でもいいですが)に配達しようとしたとき、
手書きノートで毎日の配達顧客名と配達品目をその日の着荷品から取り出していくのはほぼ不可能です。
営業当たり60軒分の顧客棚を準備して、郵便局のように着荷品一つ一つ振り分けて行けば出来るかもしれませんが・・・。
こういう問題を解決できそうなパソコンソフトを販売しているところもあるようですが、
自分たちのような小規模店なら、何か月分もの利益が吹っ飛ぶことになります。
ソフト代で何十万円、毎月の保守費用何万円とは費用対効果でお話しにならないでしょう。
自分たちの努力の成果がすべて経費に消えてしまいます。
つまり、
新規で顧客を増やして、ある軒数以上に増やしてしまうと、受注によるキャパオーバーで配達ミスが多発したり、配達できなくなってしまう。
そしてそれにより自店の評価が下がり、逆にお客離れが起こりかねないということになる。
解決のためには、
- このキャパオーバーのブレイクポイントで、新規の外商顧客獲得を中止する。
- これを乗り越えるために、自らのパソコンスキルをUPさせ自らの手でブレイクポイントを打ち破る。
の2択になります。
コスト(パソコンソフト導入や人的投入)を掛けることが出来るお店はこの限りではありませんが。
「活性化になりうるか?」の最終的な答えとしては、
結局 それぞれ自らの自己啓発的なスキルアップにゆだねるしかないということですが、
スキルアップがなされたときは、その人にはまた違った世界が見えてくるものだと思います。
今までは手作業の仕訳のため、毎月、毎週、決まった同じ銘柄の配達しかできなかったところが、
お客様の複雑なオーダーにも応えて行けるようになります。(顧客の満足度が上がるということです。)
例えば、「偶数月配達の女性誌と週刊誌3誌のローテーション毎週配達」とか、
パソコンで管理するので、ミスなく配達できるようになります。
外商営業の実践策まとめ
外商営業の極意は恐らくはありませんが、
少なくとも訪問先のお客様にとって、何がメリットになるのかを提案して理解してもらうことが大切です。
その中で取引チャンスも生まれてきます。
また、よりお客様の要望にお応えするためには、自分のスキルも上げることも大切だと思います。
最後にもう一点あります、
外商営業マンが顧客に訪問した時の、身なり・風体・身だしなみと言葉遣いについてです。
当然なことですが、
外商営業で訪問する顧客には、その顧客の「お客様」によってその顧客の商売が成り立っています。
そしてまた、自分の「お客様」の心証やイメージを大変大事にしているのは当然です。
外商営業マンは、訪問する顧客の先の「お客様」に対しても十分な気を使う必要があります。
訪問した私たち外商営業が、その顧客のイメージを下げてしまうようなことがあっては絶対いけないということです。
営業の業務改善についての参考記事はこちら↓になります。
今回の記事はここまでです。 最後までご覧いただき有難うございました。
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