書店からの本の注文方法は、取次(問屋)とネットで繋がったオンライン発注システムが現在はメインです。
POS導入店については、さらに自動補充発注も利用可能になっています。
ここでは、注文方法について、考えていきたいと思います。
コンテンツ
書籍のオンライン発注とは
現在書店より取次へ書籍を注文する場合は、インターネットで接続した注文プログラムを使うことが主流です。
日販は”NOCS”、トーハンは”TONETS V” という発注システムがあります。
システムは有料で利用することができます。
導入するかしないかは お店の考え次第ではありますが、
今のお客さまの本の注文から入手するまでの時間感覚からすると導入したほうが良いでしょう。
またさらにPOSシステムと連携して分析された仕入・売上の関連情報を利用することも可能です。
多店舗展開している場合は各店からの情報集約という面からしても必要だとは思います。
POS自体は、結構コストのかかるシステムですので、コスパの面から言ってもお店の規模によっては過剰情報・過剰装備になる場合も多いかと思います。
むしろ オンライン発注システムの方を掘り下げて使い込んでゆくことをおすすめします。
オンライン発注のデータ活用で書店業務を省力化
オンライン発注データをうまく利用できれば、業務作業に使う時間を大幅に短縮することができます。
オンライン発注システムでは、取次から提供されている発注に関するデータメニューを利用することができます。
商品情報的メニューも多いので、POSと同様 店頭販売のための情報として有用性が高いです。
店舗によって利用できるメニューが違いますので取次窓口と相談しながら利用することとなります。
データ活用で業務を効率的に
ところで、これから取り上げて行く「発注のデータ活用」とは、
発注システムの中で使われる、書籍や雑誌の固有の情報を取り出して利用して行くということです。
主には、注文画面などに表示されている書籍情報や書籍・雑誌の発売情報など、ということになります。
ダウンロードやコピペすることで、自店の運営のためのデータに利用していくことが出来ます。
例えば
など、そのほかにも色々な業務の中で利用できると考えます。
そしてこれらをすべては、業務で一番利用されているmicrosoft EXCELを使って、
実用化していきます。
実用化に当たっては、microsoft EXCELの中でプログラムを作成しますので、
「エクセルVBAの知識」が必須となります。
無知識の人でも全然大丈夫です。初心者から取り組めるツールは豊富にあります。大切なのは、食わず嫌いにならないことです。
エクセルVBAを独学で習得する!ために大切な7つのポイントを解説しますちなみに本の注文方法は他にもいろいろあります
着荷便の折り返し便
着荷した便の折り返しに注文伝票を託し、取次担当者に伝票を届けるパターンです。
古くからの注文方法で、いまでは利用するメリットを殆ど感じられないと言えます。
- 注文が受理されるまで3~4日かかります。
- 途中伝票紛失の危険もあります。
電話注文とFAX注文
取次の受注担当部署や直接出版社へ電話で注文するパターン 口頭での注文となります。
出庫日を確認したい急ぎ注文にはレスポンスの良い注文方法です。
しっかり注文済チェックをしておかないと、重複注文してしまう危険があります。
通信費(電話代)がバカにならないぐらい膨らんでしまうことになるかもしれません。
”かけ放題契約”の携帯を使っての注文が良いかもしれません。
電話での注文ではなくFAXで注文するパターンです。
1件2件なら問題ないですが、一度に30件40件の注文数を処理するに、
手書きで注文票を書いていては手間がバカになりません。
この問題を解決できる一つの方法として、下の記事↓をご参考にしてください。
「手書き発注書の作成を簡単に!ネットの書籍データを転記すれば大幅時短」
ネット注文方法
それぞれの出版社が共同で、あるいは単独で、注文サイトを開設しています。
番線を持っている店ならばID取得可能ですので登録をお勧めします。
利用料はすべて無料となっています。
主要サイトは以下の通りです。
サイト名 | 参加出版社 | URL |
s-book.net | 小学館 集英社 白泉社 祥伝社 照林社 小学館集英社プロダクション 小学館クリエイティブ 双葉社 講談社コミックス 他 | https://www.sun.s-book.net |
Bookインタラクティブ | あさ出版 朝日新聞出版 NHK出版 学研 光文社 国書刊行会 産経新聞出版(日本工業新聞社) 主婦と生活社 新潮社 ソーテック社 ダイヤモンド社 竹書房 筑摩書房 中央公論新社 他 | https://www.bookinter.intage.jp/ IntageSystem/Store/Login.aspx |
講談社 Webまるこ | 講談社 | https://maruko.kodansha.co.jp/shoten/ |
Web Hot Line | KADOKAWA | https://www.kadokawa.org/index.html |
河出書房新社 ウインビー | 河出書房新社 | http://www.kawade.co.jp/np/winb/secure/ index.html |
PHP WEBかけはし | PHP | https://kakehashi.php.co.jp |
るるぶ書店の味方 | JTB | http://www.rurubu.ne.jp |
DeA BOOKS NET | デアゴスティーニ | https://www.dbooks.net |
書店業務の省力化の書籍データの活用 まとめ
書店業務を省力化・効率化するためには、コンピュータによる自動化を進めて行かなければなりません。
OAのために大きく資金を入れる必要は無く、やれることはたくさんあります。(その代わりに努力は必要です。)
コンピュータによる自動化と言っても、はじめに必要な書籍データは各個人で作成することはほぼ不可能です。
そこで、説明しました様に
取次とのオンライン発注時に使っている書籍データを利用しましょう、ということです。
いまだに、取次とのオンラインを結んでいない書店さんは、早急につなぐか、これからの話題から離脱してください。
ちなみに、取次へのオンライン発注については、書籍発注のかなりの部分を賄うことが出来ます。
けれども、注文受け手側の出版社が、アナログ型の受注しかできないところもまだ多く、
いまだFAXや電話で注文せざるを得ない場面がたくさんあります。
そういった時の「FAX発注書作成の業務」も、この書籍データを活用の手法で、
ほぼ自動で、FAX発注書作成を行えるようになります。
これからの記事で、利用例についてそれぞれ書いていきたいと思います。
アンケートでポイ活しよう!!
アンケートに答えれば答えるほど ”使える” ポイントがたまります。