書店業務の時間短縮を行う上でのツールになると思います。
無料で使える注文書作成エクセルの完成です。ダウンロードも無料です。
これで一回に20枚の注文書を作成するために約2時間費やしていた事務作業が恐らく30分ぐらいで済んでしまうのではないかと思います。
こんにちは、じゅんぱ店長(@junpa33)です。
今回が最終回となります。
FAX注文書作成の関連の記事はこちらになります。
この記事では
まず最初にFAX電話帳より調べてきた電話番号をFAX注文表に表示させます。これで番号調べの手間も大幅削減できます。
発注書の表示を表示設定などを使って適切化します。横書き、縦書き、縦書きよこ表示等が混在していますので、セルごとに設定する必要があります。
最初にWebから書籍データを取るところから注文書完成までの一連の作業(使い方)を説明していきます。
コンテンツ
注文書ソフトにFAX電話帳を連携させる
それでは始めていきます。
FAX電話帳本体を作ります
FAX電話帳ですが、「FAX注文書作成」や「FAX注文書テンプレート」のエクセルBOOKの中のシートに作ってもいいのですが、メンテナンスなども考えて新たに「FAX電話帳.xlsx」を作ります。
この「FAX電話帳」BOOKではVBAコードは使いませんので、”マクロなし保存”でOKです。
シート名を変更して「電話番号」としてください。
他のシートは必要ありませんので削除(選択→右クリック)しておきましょう。
「電話番号」シートを開いて”見出し付け”として1行目A列に「出版社名」・B列に「FAX番号」・C列に「TEL番号」と入力してください。
セル幅を最適化して完了です。
このBOOKも「書籍FAX注文書」フォルダの中に保存してください。違うところに保存すると”ディレクトリ”が変わりますのでうまく作動しなくなります。
この様になりましたでしょうか?
電話番号についてのVBAコードを作ります
電話番号を調べて注文書に表示するVBAコードを作っていきます。
コード本体は以下のようになります。 コードは「FAX注文書テンプレート」エクセルで記述しているコード②の中に入れ込みます。入れる位置に注意してください。(コード②の下の方です)
「FAX注文テンプレート」BOOKの「発注資料表」シートの「出版社名」項目と、「FAX電話帳」BOOKの「電話番号」シートの「出版社名」項目を比較して同じデータの電話番号部分を取り出します。
ここで使っているコードの「Match関数」は、データ比較については100%マッチしなければ電話番号部分を拾ってきません。
ここで注意しなければならない部分があります。
元のデータを他からコピーして持ってきている場合は、知らぬ間にコピーしたデータの前後に空白(” ”)がついている場合があります。つまり「新春社」と「新春社 」は違うデータだと判断してしまいます。
そこで「Trim関数」を使って「発注資料表」シートの「出版社名」の余分な空白は削除していますが、「FAX電話帳」の「出版社名」を追加する場合は特に余分な「空白」が入らないように注意してください。
コード⑧
SUVa = Trim(SUV)
ChDir ThisWorkbook.Path
Workbooks.Open Filename:="FAX電話帳.xlsx"
Worksheets("電話番号").Select
On Error Resume Next
DR = WorksheetFunction.Match(SUVa, Worksheets("電話番号").Columns("A"), 0)
On Error GoTo 0
If DR <> 0 Then
tela = Range("B" & DR)
telb = Range("C" & DR)
Workbooks("FAX注文書テンプレート.xlsm").Activate
Worksheets(Sn).Select
Range("B12") = "FAX " & tela
Range("A12") = "TEL " & telb
End If
コード⑨
このコードはコード⑤の直前に入れます。 フォーカスを切り替えるコードです。
Workbooks("FAX注文書テンプレート.xlsm").Activate
Worksheets(Sn).Select
コード⑦
今回使用する変数を宣言します。 コード①の宣言部分の一番下に入れます。
Dim DR As Variant, SUVa As String, tela As Variant, telb As Variant
コード⑩
変数を初期値にリセットします。
DR = 0
コード⑪
FAX電話帳を閉じます。
Workbooks("FAX電話帳.xlsx").Close False
細かいコードも含めた配置位置はこのようになります。確認してください。
これでFAX電話番号の注文書への表示のスイッチは「設定とスタート」シートの「発注書作成ボタン」の中に埋め込まれました。
最後にテンプレートの書式設定を行う
注文書内容が適切に表示されるように各セルの書式設定を行います。
①の部分は「縦書き」ですが、セルの書式設定の配置タブで方向項目の「文字列方向-90度」で指定します。
②の部分は「縦書き」で、同じ項目で、縦の「文字列」を指定します。
各記入欄に入る文字のサイズは、使われる方によって文字数が変わりますので、自分好みで調整してください。
印刷時の印刷範囲の設定を行います。
FAX注文書の外枠罫線で囲まれた部分(A1セルからAE15セルまで)のみを印刷するようにします。
注文書作成エクセルソフトを最初から使い方説明をします
「書籍FAX注文書」フォルダにある「FAX注文書作成.xlsm」を起動します。
注文する書籍の情報をWebから拾らったテキストデータをコピーします。
STEP1
セルA1を掴んで、右クリックから「形式を選択して貼り付け」⇒「テキスト」を選択します。
①のようになります。
②のデータ項目位置を指定するためにセル位置を記入します。この例はNOCSを使った場合の例です。
①・②完了後ボタンをクリックします。
STEP2
すると、次に「注文冊数」と「客注名」を入力する小窓が出てきます。
必要な情報を入力してください。
STEP3
「抽出データ」シートに読み取ったデータが記入されています。
ここまでの作業を1サイクルとして、発注する書籍分繰り返してください。ここで「発行所=講談社」「864円(本体800円+税) 」の項目で余分な文字を削除しておいてください。
「講談社」、「800」のほうがデータの使い道があります。
STEP4
「操作ボタン」で「注文データまとめ」ボタンをクリックします。
STEP5
「出版社リスト」に出版社名と「講談社」シートが作られています。
STEP6
「操作ボタン」で「発注資料作成」ボタンをクリックします。
STEP7
「FAX注文書テンプレート」BOOKが開き、「発注資料表」シートに情報が転記されます。
このシートで、必要に応じてあと残りの項目に情報を入力してください。
STEP8
「設定とスタート」シートを開きます。
「発信元情報」に情報を記入してください。そのあと「発信元情報記入」ボタンを押すと「テンプレート」シートに情報が表示されています。
「番線印」「番線印情報」を記入します。
「番線印」は実寸大でJPG画像データでOKです。
STEP9
「発注書作成」ボタンを押して「FAX注文書」が完成します。
STEP10
このような感じになります。
印刷はページごとに内容をチェックしながら手動で行ってください。
STEP11
FAX注文書の保存については、「FAX注文テンプレート」BOOKをリネームして(例えば、注文書190619.xlsxとか)で保存してください。
データの保存だけでVBAマクロが必要ない場合は「.xlsx」でいいと思います。
保存ホルダはどこのホルダでも適宜でOKです。逆にこのソフトと同じフォルダで保存しますとファイル数が増えて使いづらくなるかもです。
STEP12
作業後のデータクリアは各BOOKの「クリアボタン」を押してください。
このソフトはいずれのシートのセルにもエクセル関数は一切使っておりませんので、セル値を消してしまったため、計算値が無くなったとかデータが消えて復活できないとかはありません。
基本(元々)のシートあるいはVBAコードを消去しない限り、システムが壊れることはありません。
FAX電話帳と連携させたFAX注文書作成のまとめ
これでFAX注文書作成は終了です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
このシステムを利用すれば、今まで大変時間がかかっていた注文書発行作業が大幅に時短できるものと思います。
1出版社注文3種で20出版社作ろうとすると作成だけで 7分/1通×20社で140分
約2時間以上の事務時間が恐らく30分ぐらいで済んでしまうのではないかと思います。
ご自分でコードをカスタムすれば独自の情報を注文表に表示させることもできます。
今回も完成した「FAX注文書作成ソフト」を無料配布で、ダウンロードできるようにしています。
ダウンロード品はVBAマクロの保護をしていますので、改変することはできません。
皆さんの仕事の一助になればと思います。
ダウンロードはこちら↓です。
こちら↓でダウンロードすることが出来ます。
ただし、こちらの方はVBAコードを保護していますので、使う側でのVBAコードのカスタマイズを行うことはできません。
ここの記事説明とダウンロードしたソフトで、早々に利用していただくことが出来ます。
このソフトはご自分で業務でお使いいただくのはフリーですが、
転載や転売については許可しておりませんので、ご使用にならないよう固くお断りいたします。
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エクセルVBAを使って業務効率を上げて行くのに、始めのうちに知っておきたい内容を纏めています。